概要
Blastは二日ほど前からできたL2系PJ。しかし現時点ではL2ではなく、ただのマルチシグでしかない。
ユーザーのETH→Blastのメンバーのウォレット→Lidoでステーキングというルートを辿っています。
とは言え、このPJへのデポジット方法がリリースしてから2日しか経っていない現在、すでに247M=2.47億ドルがロックされています。ここでいうロックは来年の2月まで取り出すことができないロックです。
これからこの”L2"の詳細について軽くまとめておきます。
チーム、VC
OpenseaをヴァイパイアアタックしたBLURと同じチーム、VC陣営は超一流のParadigmがバックしています。あのOpenseaをここまで追い込んだPacmanがこの度L2のマーケットを攻撃し始めていることは軽視すべきではないと思います。
UniswapのエアドロもまさにSushiがヴァイパイアアタックを初めてから踏み切った決断です。
メカニズム
Blastの掲げる問題は、現存するL2は確かにETHメインネットからTxのロードを軽減している役割を果たしていますが、L2にブリッジしてしまった資金は結局流動性の不足、分散化に繋がっています。
例えば、ARBに資金をブリッジしたら、ETHチェーンの資金はブリッジコントラクトにロックされ、ARBチェーンで新たにETHのレシートのようなものが発行されます。しかしこのレシートトークン自体はそのL2でしか使うことができません。
この改善策として掲げられたのが、BlastというL2にデポジットした資金を自動的にLido、MakerDAOにデポジットすることでイールドを得ることです。
・Lido
はETHのリキッドステーキング、つまりETH をLido プロトコルに入れる(Liquid Stake)ことでETHの放出(ステーキング報酬)の一部を享受できます。年利は大体4%で、ETHの形で放出されます。
・MakerDAO
はDAIの発行DAOであり、Blastにブリッジされた全てのステーブルはMakerの米国債のプロトコルに入れられ、年利5%をゲットできます。
これは今熱いRWA、リキッドステーキング、L2で、Defiレゴを結合した感じで大人気ですが、リスクも非常に明らかです。
エアドロ
早期参加者とDev(開発者)の間で半々で分けます。ユーザーの中のエアドロは下記のスクショの通りで、ピラミッド型の招待をすることでポイントをゲットでき、このポイントがエアドロのトークンになるはずです。
他人を招待し、さらにその人が別の人を招待するとどんどんポイントが加算していくシステム。実際ETHやその他の対応トークンをこのL2にデポジットする必要があります。
予想収益
https://dune.com/rchen8/cac-clv-of-airdrops
全く投資のアドバイスではありませんが、データを元に収益を計算してみましょう。
ARBは合計1B(10億)ドル以上のエアドロ
OPのラウンド1は300M(3億)
Aptosは150M(1.5億)
TiaはBlockchainユーザーには50M〜100M(5000万〜1億)程度
Blurラウンド1は360M(3.6億)
結構大雑把ですが、大体の100M〜500M(1億〜5億)の間ぐらいのエアドロが期待できると思います。でさらにこの5億をデポジットした人と開発者で分けるので、まあユーザーには50M~250M(500万〜2.5億)ぐらいのエアドロをすると思います
現在入っている資金は大体180,000ETHになります。これで単純に割りますと下記の表の収益になります。もちろんポイントシステムをやっているのでこれほど単純にはいきません、多く入れている人ほど多く儲かります。
ETH @ $2000で単純に割った結果でしか過ぎない。
リスク
何度も申し上げた通り、現段階L2ではなく、五人が共同コントロールしている場所に資金を送ってるだけ。私のウォレットにETHを送ってるのと近しいことです。送られた資金がさらにLido、Makerにロックされ、イールドを得ています。
・第三者パーティーを完全に依頼したL2
Arbitrum、ZKsyncなどはETHをベースとしていますが、このBlastはL2と言いながら、Lido とMakerをベースにしています。ETHが崩壊するリスクより、Lido 、Makerが崩壊するリスクは相対的に高いです。これがいわゆる「Defi Lego」であり、土台が崩れれば全てが崩れます。
実際全く同じことを自分でもやろうと思えば簡単にできます。ただプロセスを増やしているだけではないかという指摘もされています。
・資金ロックのリスク
資金は来年の2月ぐらいまでに取り出せないので、この期間でパラダイムとPacmanチームに信用を置く必要があります。彼らは直接デポジットされた資金をコントロールしています。そのためラグる可能性もゼロではありません。
・ピラミッドスキーム、Ponzi
ピラミッド型の招待になっていますので、人数が増えるにつれ、どれぐらいのエアドロの規模が持つかどうかも非常に疑問視されているところです。イールド発生は明確なのでシステム自体は理論上問題ないと思いますが、エアドロはどうなるのかが疑問です。
いずれにせよ、リスクは少なくなく、どれぐらいこのチームの実力を信用するかによって入れる資金を調整してください。
Pointシステム
・Spin、スピンについて
先述の通り、Pointがエアドロに直結します。このポイントシステム結構Friendtechと共通しているところが多いです。
まずPointを獲得する唯一の方法はSpinに参加することです、自分の招待した人がSpin に参加すると彼らのゲットしたポイントの一部をゲットできます。Spinとは上記のものがイメージです。
どうやって参加できるかというと、1ETH をブリッジインして1週間が経つと一回抽選できます。
つまり10ETHをブリッジすると1週間に10回抽選できて、1000ドルをブリッジインすると2週間に一回Spin できるということです。
7日/ブリッジインしたETHの数=次回のスピンまでの時間。
10ETHの場合:7/10=0.7日後に一回Spinできる。1ETH=7日後に一回スピンできることになります。
一回のSpinで1~11,000ポイントをゲットできます。ラッキー度には別の要件があります。
例えば自分の直接招待が100ポイントゲットしたならば、自分はそれの16%つまり16ポイントをゲットできます。なのでなるべく大口を招待してねということが言われているように思えますね。
Squadシステム
招待した人の中でさらにスクワッドが結成され、合計5ETHを超えることで一回スーパースピンをアンロックして、さらに10個ぐらいの余分の招待コードをゲットできます。
20ETHを超えると、無限にInvite できるコードをゲットできて、それを使って招待するとどんどん自分もポイント貯まっていくことになります。
まとめ
ちょっと複雑ですね、重要な点はさほどないです。
・入れた資金はロックされると考えてください
・ピラミッド型の招待になっていますが、無制限に招待できるわけではない、無制限に招待したいのであれば20ETHをスクワッドと一緒に入れてください
・大口が勝つシステム
・エアドロは来年の2月
・エアドロの割り当ては公開していませんが、エアドロの総額でユーザー、Devの中で半々で分ける。
・ポイント=エアドロ、ポイントはラッキースピンのみで獲得できます。強いチームに入るとラッキースピンのラッキー度が増える。